CDの最大録音時間はなぜ74分42秒?

雑学

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ベートーベンの「第九」を録音するため~!!

CD誕生前夜

CDが誕生する以前、音楽を録音して再生するメディアと言えばアナログレコード。アナログレコードの片面の録音時間は最長約25分と短かったため、オーケストラの演奏を録音することには向いていないとされていました。クラシックの曲は長いものが多いため、途中で裏返さなければならないことも少なかったようです。今では想像もできませんが…。

私が子供のころはまだアナログレコードの時代。確かシングルとLPがあったり、回転数もレコードによって違ったりしていた記憶があります。子供雑誌にもペラペラの赤い半透明なレコードのようなもの(ソノシート)が付録としてついていたことを覚えています。中学時代には、レンタルレコード店でレコードを借りて、音源をカセットテープに録音して楽しんでいました。カセットにも両面あって、曲目の演奏時間を計算してここまでA面に録音とかしていました。時々、時間計算を間違えて曲の録音が途中でブチ切れることもありました…(笑)。

CD誕生とソニー副社長の一声

CDは1982年に誕生。4,5年後にはレコードの生産量を追い抜くことになったといいますから、すさまじい勢いでレコードを駆逐したことになります。

CDは日本のソニーとオランダのフィリップス社が共同開発をしました。フィリップス社がこだわったのはCDのサイズでしたが、ソニーがこだわったのは最大録音時間。各社が強く主張した点↓

  • フィリップス社…録音時間60分、ディスク直径11.5㎝
  • ソニー…録音時間75分、ディスク直径12㎝

喧々諤々の議論に明け暮れたようですが、なぜかソニーの副社長の一言で決着。

ベートーベンの「第九」もすべて録音できなければ意味なくねぇ~?

ということで、CDの録音時間が第九の演奏時間である74分42秒となったのです。(副社長つえー)

こうして、CDにはベートーベンの「第九」がすべて収まり、その他のクラシックの95パーセント以上が途切れず聴けるようになったといいます。

サイズもソニー案が採用される

フィリップス社が11.5㎝を主張したのは上着のポケットに入るサイズにこだわったため。CDをそのまま上着のポケットにいれることを想定していたのか…?しかし、よく調べてみると12㎝でも問題なく上着のポケットに入った…(最初から調べようぜ)。にしても、CDを上着のポケットに入れている人を見たことがありません…。

その後、この時決められた録音時間とサイズが事実上の世界統一規格となりました。


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ちなみに、「第九」が長いのは演奏時間ではないのです。正式名称は「シラーの頌歌『歓喜に奇す』…(以下略)」から始まり日本語に直すと約100字以上になります。


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